その投げた彼女のボールは、真っ直ぐ進んで全てのピンを倒した。
「ねぇ!ストライク!!」
「そーだね、良かったね」
彼女は手を上げてハイタッチを求めてきたので仕方なくハイタッチをしてあげた。
次は僕の番なので投げる準備をする。
久しぶりのボーリングなので投げられるか心配だ。
投げたが結果はガーターだった。
「あははははははは」
彼女は口を大きくして笑っている。少しムカついたが、スルーした。そのあとは感覚を掴めてきたから沢山のストライクがでた。
全部が投げ終わって点数を見るとギリギリ僕が勝っていたのでよかった。そして笑ったお返しだ。
「むむむむむ」
彼女は子供みたいな顔ばっかりする。表情豊かで羨ましい。
「そんな顔しても負けは負けだからな」
別に、負けたから何かをして欲しいって訳じゃないけどただ…
「今日はありがとう、意外と楽しかった」
これだけは言いたかった。
「それは良かった!」