朱里はそう言ってるけど、私はそんなことはどうでもよかった。彼にもう一度会えただけで良かった。でも、せっかく会えたから、どうしても話しかけたかったけど、なかなか話しかけられなかった。
そのまま、約一年が過ぎた頃。いつも通りに病院に定期検査に行った時、先生が深刻そうな顔で、
「単刀直入に言います。娘さんの余命が、1年弱となりました」
病院の先生は、はっきりとそう言った。
先生は続けて、「思ったよりも進行が早く……」そう言った。
それを聞いた両親は、時が止まったかのように固まったままになって、数分した後に膝から崩れ落ちて泣き出してしまった。その時私は、先生の言っている意味がわからなかった。もうすぐ私が死ぬ?二十歳までは生きられる、って言ってたのにも関わらず。
それから私は学校を休んでしまった。もう何もかもがどうでもいいと思ったから。両親にはとても心配されたから「大丈夫」と見栄を張った。