そう聞いてきたが、理由なんて簡単だ。
「知らない人だらけより1人でも知り合いがいた方がマシだろ?」
僕はそう返した。実際、蓮以外の人を見るとまるで知らない人ばかりだ。蓮は他にも知り合いが沢山いるみたいだけど。僕がどれだけ他人との関わりを断ってきたかがよくわかった。
「春斗、もしかして…俺以外に友達いないの?」
その一言がグサッと僕の心臓に刺さった。
「……いや、ここにいないだけだよ」
そう返したら、
「そっか!三年にもなってクラスでまだ1人なんじゃないかって、心配したぞ」
その一言もグサッと心臓に刺さった。