病気のことだろうとはわかったけど心配をかけたくない。すると芽依が、
「何が?じゃなくて病気のこと!」
僕のことを本気で心配してくれてるみたいで嬉しかったけど、
「平気だよ。ただの検査入院だから」
久しぶりに彼女に嘘をついた。心配をかけるよりマシだ。数値がおかしかったから入院した、もしそう言ったら心配してくれるのだろうけど、言えない。
「そっか……よし勝ったー!」
彼女は神経衰弱を極めたらしくめちゃくちゃ強くなっていた。
「次は旅行中やったみたいに勝った方が負けた方に命令できるルールをたそう!」
調子に乗ったのか、芽依はそんなルールを足した。
案の定、調子に乗った彼女は僕に敗北した。
というわけで大事なことを命令する。
「僕が死んだらさ、蓮のことよろしく頼むよ。あいつ、友達多いし、良い奴だけど。意外と寂しがり屋だから……。これが僕からの命令」芽依の顔を見ながら