突然そんなことを言い出した。
「高校三年生の春の頃?」
普通に気になったので聞いてみた。
「両方…かな」
彼女はそう呟いた。どういうことか僕にはまるでわからなかった。
「両方?どういうこと?」
「ううん、なんでもない!でも、その夢を見たあとの朝、起きるとよく泣いてるんだ。自分でも分からないんだけどね……」
僕が死ぬのがそんなに悲しいのかな、そう思った。僕はなんて返したらいいか分からず、芽依も僕が反応してくれるのを待っているみたいに数分間沈黙が続いた。すると、芽依の方が先に口を開いた。
「……暗い話してごめん!」
「え?あ、ごめん。そういえば、僕もある夢を見るんだ」
「ある?」
「うん」
それから僕は夢の内容を彼女に話した。すると芽依が「その子……多分、春斗に見つけて欲しいじゃない?」