「春斗ー。ここ教えてくれ」
「あー、収束する無限級数か」
最近やった単元で良かった。これはまだ覚えている。昔やったやつなんてほぼ覚えてない。定期テストで点をとるためだけに短期記憶で勉強しているからだ。
「そこはな…こうすると解ける。やり方さえ、覚えればそこまで難しくないよ」
「おー!助かった。ありがとうな」
珍しく素直だな蓮のやつ。関心したが、良く考えれば芽依がいるからかだろうな。これは幼馴染の勘だ。
「ねーここ難しくない?」
今度は芽依が蓮に質問している。僕は念の為聞き耳を立てる。僕にもなんでこんなことしてるのか分からないけどなんか、二人で会話しているとなんか嫌だ。そんな自己中心的なことを考えていると、教え終わっていた。すると芽依は嬉しそうに、
「ありがとう!わかりやすい!教えるの上手いね!」