家族三人で声を揃えてそう言った。揃えるつもりはなかったが揃ってしまった。だから僕らは顔を合わせて笑った。懐かしい空気が漂う。やっぱり家族といると心地がいい。それに、カレーはいつもより美味しく感じた。みんなで食べると美味しく感じる、というのは本当だったらしい。
僕は今日、ここに来て正解だっだと思った。あの時の自分を褒めてあげたいくらいに。
お風呂に入る時、僕は父の背中を流した。父の背中はとてもでかかった。物理的にも、偉大さにも。僕もこういう大人になれたら良かったな、そう思った。そんなこと考えても意味が無いのだけど。
寝る時は三人で川の字になって寝た。恥ずかしかったが、寝心地は最高だった。ついでに、気分も最高だった。