そこから僕らは無言で家に帰宅している。
でも、僕は空を見ている。この世界からしたら、僕の命が消えようと、どうってことないんだよな。そんなことを考えると、蓮も空を見ながら無言の僕を心配するように聞いてきた。
「春斗、お前今日元気ないじゃん。どうしたの?」
今日だけじゃない、最近だ。確かに余命宣告をされてから元気がない、自分でも分かる。それに夜もなかなか寝付けない。
「悩み事なら聞くぞ?」
あるけど、話せるわけがない。話して解決するならとっくに蓮に話してる、それが出来ないから悩んでいるのだ。
多分言ったら、蓮に気を使わせてしまし、大好きなサッカーを辞めるかもしれない、学校だって辞めるかもしれない。蓮はそういうやつだ。そういうのが怖い。
「昨日の夜、寝るのが遅くなったから少し眠いだけだよ」