「ありがと。じゃあまた明日」


「おぉ。明日も午後から雨らしいから、ちゃんと傘持ってこいよ」


「え?無理に決まってんじゃん。絶対忘れるから、明日もよろしく」


「ふざけんな」


「ははっ、じゃあね」



当たり前に家まで送ってくれることが、嬉しい。


当たり前にそうやってドアが閉まるまで私に手を振ってくれるところが、大好き。


でも、私達が今以上の関係になることは、あり得ないから。


……ねぇ、いつか出会うであろう、未来の彼女さん。


貴女が彼に巡り会った時、私は潔く身を引くから。



……だからそれまでは。


あいつの隣を、私が借りても良いですか……?