本日は、晴天。

大安吉日。


私の大切な幼馴染みの千太郎は、
今日結婚する。



「千太郎の奥さん、本当に千太郎そっくりだよね？」


そう私に耳打ちするのは百恵で、
昔と変わらず仲良しな私達だけど、
会うのは久しぶり。


お互い違う会社で働いていてそれなりに忙しいので、
月に一回会えればいい方。


それも、夕食ついでに飲みに行くのが大半。


百恵には彼氏が居るので、
そちらが優先になるのは仕方ない事かな。


今、千太郎の結婚式の最中なのだけど、
昨今流行りの地味婚ってやつなのか、
結婚式場ではなく、レストランで立食パーティーの形式。



「羽七(はな)ちゃん、ローストビーフ食べる？」


「千ちゃんが食べるなら食べる」



新郎新婦の二人は、仲良くビュッフェ形式に並ぶ料理を選んでいる。


千太郎と本日結婚する羽七ちゃんは、
雰囲気が本当に千太郎そっくりで、
そんな二人は、見ていてなんて可愛いらしい夫婦なんだろうか、と思う。


千太郎とその羽七ちゃんとの出会いは、
零が消えてからあの一年後。


千太郎が喫茶店でアルバイトを始め、
その職場で出会ったらしい。


同じように、羽七ちゃんもアルバイトとしてそのお店で先に働いていて。



私達よりも一つ年上の、羽七ちゃん。



千太郎を通して何度も彼女とは会っているが、
顔も雰囲気も可愛くて、その上性格も凄く良くて。


そんな千太郎の女版みたいな彼女が、私は大好き。