「けど、二村君告白とかじゃなく、
ただ単に、同じ図書委員だから、その事でちょっと来ただけだったのに…。
って、私教室に戻って来てから百恵
に話したよね?
百恵、その事ちゃんと千太郎にフォローした?」



「いやー、だってもう千太郎万里にコクるって盛り上がってるし、
今さら言えなくない?」


言えよ、って思う。



言ってくれてたら、千太郎は昨日私に告白しなくて。


そしたら、ああやって私達が階段から落ちる事はなく、
千太郎が零になる事もなく…。



あ、そうか。


あの階段から落ちたから、千太郎は零になったのか。