8年後のある日、俺は小説の締切におわれていた。


俺は、8年前に彼女から託された物語を2年前に完成させ、それが、新人賞を獲得したのだ。その日から多忙な毎日を送っているが、毎年の7月になると彼女の墓参りに行って、彼女に近況報告をしてから、墓石をなでて帰っている。


あの日から俺は誰とも付き合うことはなくなったが、本気で恋をしたあの夏をいつまでも忘れないだろう…。 



      End