スマホを操作していた指が止まる。
 屈んだまま空腹を訴えた女の子と、その傍らで絶句している俺。

 その直後、



 ―――ぐおおおおおぉぉ、と。


 とても腹の音とは思えない、まるで怪獣の咆哮のような凄まじい腹鳴が、夕暮れ時の静かな住宅地にこだました。