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飲み会の途中、水森からLINEが来た。
『これから、よろしくお願いします』
そこにはシンプルなメッセージが表示されている。
俺も同じように返せば、
『まず100万円の絵画を売りましょう』
なんて無茶ぶりが返ってきた。
いきなりハードルが高すぎやしないかと思ったが、『明確な目標額を決めた方がわかりやすいし、燃えるので』と彼女は飄々と答えた。目標額がでかすぎる。
もしかして自分は、とんでもないキレ者と手を組んでしまったのではないかと軽く頭を抱えた。
けれど、後悔はしていない。
胸の奥で燻っていた熱が浮上する。
湧き起こる高揚感を、人は『意欲』と呼ぶのだろう。