原稿作りと言っても、私は自分の話すことを言語化する訳では無い。
取り敢えず、意気込みだけを箇条書きで紙に出し、それをまとめる。
それを最終的には自分で話す、それだけだ。
このような文章はわりかし得意だから問題は無さそうだ。
問題は声だ。本番は体育館で行うため、大きい声を出さなければ聞こえない。そして、選ばれることは無いだろう。
だが、大きい声を出すのが私は凄く苦手なのだ。感情で言ったら、恥ずかしい。色で言ったらだるめのブルーか。
いや、だるめのブルーってなんだよ。自分で自分にツッコミを入れる。
そもそも推薦で委員長をやろうとしたのだから、めちゃくちゃやる気があるわけでもなかった。だから実際どうしようと不安な所もあった。小学校生活最後だから、そう思ってやろうと引き受けただけなのだ。
やっぱりこんな中途半端な気持ちじゃダメなのかな。
家族の存在でガヤガヤしている家の中での溜息はその空間の中に消えていった。