やっぱり微妙にズレてんだよなとは思ったけれど、要点は大体掴めた。

 字を褒められる場面は、確かに多い。

 ただ、自分ではいまいちピンと来ないのが正直な所だった。上手いとも下手とも思わないというか、そもそも関心が無いというか。無頓着、としか言えなかった。

 仮に今の雨宮の発言が誉め言葉なのだとしたら、素直に喜べばいいのだろうけどそれも何だかなと変にひねくれた気持ちになっている俺をよそに、雨宮は巾着袋の紐をゆるめ、その中から『ある物』を1つ手に取って俺の机の上に置いた。