わたくしがあなたと出逢ってから、どれほどの月日が流れたでしょう。

 あなたが再び、わたくしに優しく微笑みかけて下さるのを信じて、うららかな春、蒸せるような夏、静寂の秋、凍える冬を、幾度も越えて参りました。

 初めの数年は、あなたとの再会が待ち遠しくて、年が明ける毎に心弾ませ、年が過ぎてゆく毎に絶望に苛まれました。

 ですが、季節を繰り返してゆくうちに、わたくしは〈待つ〉ことに慣れて参りました。

 どれほど長い時をかけても、あなたは必ず現れる。

 わたくしを想い出し、そして、過ぎ去ったあの時のように強く抱き締めて下さる。

 わたくしは、そう信じているのです――