それは誰も突っ込んじゃいけないところなの!


心の中で必死に理穂へ向けて声をかける。


しかし、理穂は止まらない。


超自然的に擬人化された須賀君への突っ込みをこれでもかと繰り返す。


「もう、やめて――!」


限界が来て理穂の前に立ちはだかろうとしたときだった。


「あぁ~、なんでだろうね?」


あたしの膝くらいしか身長のない須賀君がケロッとした調子で言った。


え……?


「でもほら、制服似合うでしょう?」


須賀君用に小さく作られた制服。


ぬいぐるみのように愛らしくそれを着こなす須賀君はその場でクルッとターンして見せた。


そしてキラキラの瞳をクラスに撒き散らす。


その瞬間、黄色い悲鳴が飛び交った。


「須賀君可愛い!」


「後で写真撮らせて!」


「もふもふしたーい!」


当然のようにあたしもそのしぐさに胸を射抜かれた。


か、可愛い……!


誰にも負けない可愛さを持つ須賀君にクラクラしてくる。


「ん。まぁいっか。それだけ可愛ければもうどうでもいい」


理穂もあきらめたように呟き、そしてハートになった視線を須賀君へ向けたのだった。