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目を覚ましたとき、あたしと理穂は体をロープで固定され、体育館倉庫の中に転がされていた。


倉庫の中にはさっきの10人と、今まで須賀君が相手にしてきた男子たちの姿もあった。


人数が多くて体育館倉庫の中はすし詰め状態だ。


こんなに大人数で卑怯じゃない!


そう言おうとしたが、ガムテープで口をふさがれていてくぐもった声しか出なかった。


理穂は必死でロープを解こうともがいているが、それもうまくいっていない。


絶体絶命の大ピンチだ!


血の気はとっくに失われていてもう1度気絶してしまってもおかしくない状態。


それでもどうにか意識を保って状況を確認した。


ここは体育館倉庫。


中にいるのは30人くらいの男子生徒と、拘束されているあたしと理穂。


逃げ出せる確立は……え、ゼロじゃない?


冷静になったことで残酷な事実を突きつけられて更にパニックになりそうになる。


どうしよう。


このままじゃあたしも理穂も好き勝手もてあそばれた挙句殺されて、それから海に沈められてしまうんだ!