あたしと理穂は同時に血の気が引いていき、真っ青になる。


「今朝の話だけどよぉ」


金髪が一歩前に踏み出して話しかけてきた。


「お前らが強いかどうか、しっかり見せてもらうことになったから」


口から除く歯の強制器具がギラついている。


「え……っ」


返事をする間もなく、こぶしが飛んでくる。


それはあたしの腹部に命中した。


痛みと同時に目の前がチカチカと光った。


「はっ! やっぱりはったりかよ!」


男子が同じように理穂を殴りつけるのが見えた。


しかしとめることもできず、あたしたちは意識を手放したのだった。