「またまた、ラブラブなのは知ってるんだからね!」


理穂はそう言ってあたしのわき腹をつついてきた。


「ラブラブだなんて、大げさだよ」


言いながらも体の熱が急上昇していくのを感じる。


あたしは須賀君のことを言われると弱いのだ。


「あ、噂をすれば!」


理穂がそう言って出入り口へ視線を向けたので、あたしもつられて視線を向けた。


ちょうど須賀君が教室内に入ってきたところだったのだ。


その姿を見た瞬間胸がキュンッと悲鳴を上げる。


あたしは胸元でギュッと手を握り締めて、その悲鳴に耐えた。


「あ、須賀君おはよー!」


「おはよう裕子ちゃん」


「須賀っちおは!」


「アンナちゃんおは!」


「須賀君遅刻ギリギリじゃん」


「ギリギリでも間に合ったから大丈夫なんだよ、里美ちゃん!」


自分の席へ到着するまでほとんどの女子から話しかけられ、そのひとつひとつに受け答えをしていく須賀君。


須賀君があたしの隣の席に到着する頃には、あたしの気持ちはすっかり落ち込んでしまっていた。