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翌日、いつもどおり学校へ向かうとB組の前に5人の男子生徒が立っていた。


全員見たことのない顔で、ネームを確認すると2年生だとわかった。


しかも人目でヤンキーだとわかる容姿をしている。


金髪だったり、唇にピアスをしていたり、制服をまともに着ている生徒は1人もいない。


あたしは5人から遠ざかるように後方のドアから教室に入った。


「ちょっと、美世!」


教室に入ると同時に理穂が駆け寄ってきた。


その顔は青ざめている。


教室内も普段のざわめきが失われていて静まり返っていた。


「な、何事?」


「あの先輩たち、須賀君に用があるとか言ってずっとあそこで待ってるの!」


小声で言われ、思わず大きな声をあげそうになってしまった。


「須賀君を待ってるってどういうこと?」


「昨日あの3人組を1人でやっつけたでしょう? それが先輩たちの間でも噂になってるみたいなの」


そんな……!


あたしも理穂と同じように血の気が引いていくのを感じた。


いくら須賀君のおならがすごくてもあんな怖そうな人5人も相手にできるとは思えない。


すぐに須賀君に連絡しなきゃ!


そう思ってスマホを取り出したタイミングで、廊下が騒がしくなった。


後ろのドアから出て確認すると、背の低いもふもふが歩いてくるところだった。


須賀君だ!


駆け出そうとする前に須賀君は5人の先輩たちによって囲まれて見えなくなってしまった。


咄嗟に走り出そうとしたあたしの腕を理穂がつかんで引き止める。