「茅乃さん、俺からも許してあげてください。コイツの気持ちは本当だと思うので」
そう言って隣にいた蒼先輩も頭を撫でた。思わず私も駆け出して頭を下げたくなる。
しかしそんなことをする前に茅乃さんが「あの」と口を開いた。
「顔、あげてください。私大丈夫、なので」
事態が理解出来たのか、彼女は落ち着いた様子で紅先輩の元へ近付いた。
「話は理解出来ました。私が付き合っていたのは、駅で助けてくれた蒼くんではなかったんですね」
「茅乃……」
「実は何となくそんな気はしてたんです。どうにも私が初めて会った蒼くんではないような気がしたから」
彼女の言葉を聞いた私たちは思わずコンマ一秒ほど遅れて驚愕の反応を示す。
「「え!?」」
重なったのは私と紅先輩の声で、紅先輩なんか飛び出した目で目の前の茅乃さんのことを見つめていた。
「おま、気が付いてたのか」
「えっと、告白した時は一杯一杯で分からなかったんだけど、一緒にいるうちになんか違うなって思い始めて」
茅乃さんの告白に紅先輩は金魚のように口をパクパクさせて、まるで驚きのあまりに声が出なくなってしまったようだった。
しかし今思えば蒼先輩と紅先輩って顔は似てるけど雰囲気とか言動とかがまるで違うし、今思えば長く一緒にいて違うって気がつかないわけがなかった。
更に言えば紅先輩が蒼先輩の真似を出来るわけがなかったのだ。
そう言って隣にいた蒼先輩も頭を撫でた。思わず私も駆け出して頭を下げたくなる。
しかしそんなことをする前に茅乃さんが「あの」と口を開いた。
「顔、あげてください。私大丈夫、なので」
事態が理解出来たのか、彼女は落ち着いた様子で紅先輩の元へ近付いた。
「話は理解出来ました。私が付き合っていたのは、駅で助けてくれた蒼くんではなかったんですね」
「茅乃……」
「実は何となくそんな気はしてたんです。どうにも私が初めて会った蒼くんではないような気がしたから」
彼女の言葉を聞いた私たちは思わずコンマ一秒ほど遅れて驚愕の反応を示す。
「「え!?」」
重なったのは私と紅先輩の声で、紅先輩なんか飛び出した目で目の前の茅乃さんのことを見つめていた。
「おま、気が付いてたのか」
「えっと、告白した時は一杯一杯で分からなかったんだけど、一緒にいるうちになんか違うなって思い始めて」
茅乃さんの告白に紅先輩は金魚のように口をパクパクさせて、まるで驚きのあまりに声が出なくなってしまったようだった。
しかし今思えば蒼先輩と紅先輩って顔は似てるけど雰囲気とか言動とかがまるで違うし、今思えば長く一緒にいて違うって気がつかないわけがなかった。
更に言えば紅先輩が蒼先輩の真似を出来るわけがなかったのだ。