「で、いきなりなんですけど質問いいですか?」

「何もしないんじゃなかったのかよ」


彼の返事に「あ、」と言葉を失いかけたがめげずに話を進めた。


「私って女の魅力無いですか?」

「無い」


やっぱり即答。しかし桐谷先輩の視線はずっと手元のスマホ画面に注がれており、私の方を見ていない。
それなのに本当に私に女としての魅了がないと言えるのだろうか。


「……じゃあ魅力的な女性になるにはどうしたらいいと思いますか?」

「女じゃないから分からん」


それはごもっともだと言える回答が返ってきて、私は半分テーブルに乗り上げていた身体を元の位置に戻した。。


「ですよねー……」

「んー」

「……」