「もう、自分から危険なことしないって約束するなら許すよ」
「うっ、しません」
「本当?」
「しません!」
約束します!、と叫ぶと店長はゆっくりと片手を私の腰に回し、そして頭を優しく撫でてくれた。
「俺もごめん、嫌いなんて嘘だから」
「っ……本当ですか?」
「本当」
大事な子嫌いになんかならないから、その言葉が耳に届くと私は彼の腕の中でぎゅっと瞼を閉じた。
「私たちがいるってこと分かってんの?」
「つーか、ここ交番なんだけど。店長捕まるんじゃね?」
「まあまあ、小野さんが危ないって話したらすぐに駆けつけてくれたので心配だったんでしょう」
そう意味深に微笑んだ蒼先輩を含むバイトメンバーはその光景を眺めて文句を垂れていた。