コンビニから出てきた花宮さんは口に白くまアイスバーを咥えながらこちらを見ると向かって走ってくる男に目を見開く。
「花宮さん! 危ないので逃げてください!」
私がそう大きな声で叫ぶとそれを聞いた彼女は逃げるどころかその男に立ち向かうように彼の行く先を塞いだ。
一体何をするつもりなんだ、と見つめていると男が「退け!」と彼女の元へ突っ込んだのと同時に彼の足元に自分の足を絡ませるようにして躓かせ、そして胸元を掴むと崩れた体勢のまま男の体をコンクリートの地面に叩きつけた。
うぐっと詰まったような声を漏らした男は目を回してしまったようで直ぐには立ち上がることができず、花宮さんがその体をいとも簡単に押さえ込んだ。
追いついた私と紅先輩はその光景に思わず呆気に取られる。
「花宮さん……大丈夫ですか?」
「うん、私子供の頃から柔道習ってるから」
「じゅ、柔道!?」
「ていうかコイツ何? 何でアンタたち追い掛けてたの?」
白くまアイスバーを口に咥えながらそう尋ねてくる彼女に何て答えようかと迷っていると紅先輩が倒れている男に近付いてそのパーカーを外した。
「おい、コイツ結構若いぞ。十代じゃね?」
「わっ、本当だ。何でしーちゃんのことストーカーしてたんだろ」
「は? 雫のストーカー? もうちょい締めとくか」
「花宮さんもうやめて! それ以上は流石に死んでしまう!」
コンビニの前でそんなやりとりをしていると後ろの方から「おーい」と声が聞こえてくる。
振り返ってみると蒼先輩としーちゃん、それからお巡りさんまでもがやってきていた。
「花宮さん! 危ないので逃げてください!」
私がそう大きな声で叫ぶとそれを聞いた彼女は逃げるどころかその男に立ち向かうように彼の行く先を塞いだ。
一体何をするつもりなんだ、と見つめていると男が「退け!」と彼女の元へ突っ込んだのと同時に彼の足元に自分の足を絡ませるようにして躓かせ、そして胸元を掴むと崩れた体勢のまま男の体をコンクリートの地面に叩きつけた。
うぐっと詰まったような声を漏らした男は目を回してしまったようで直ぐには立ち上がることができず、花宮さんがその体をいとも簡単に押さえ込んだ。
追いついた私と紅先輩はその光景に思わず呆気に取られる。
「花宮さん……大丈夫ですか?」
「うん、私子供の頃から柔道習ってるから」
「じゅ、柔道!?」
「ていうかコイツ何? 何でアンタたち追い掛けてたの?」
白くまアイスバーを口に咥えながらそう尋ねてくる彼女に何て答えようかと迷っていると紅先輩が倒れている男に近付いてそのパーカーを外した。
「おい、コイツ結構若いぞ。十代じゃね?」
「わっ、本当だ。何でしーちゃんのことストーカーしてたんだろ」
「は? 雫のストーカー? もうちょい締めとくか」
「花宮さんもうやめて! それ以上は流石に死んでしまう!」
コンビニの前でそんなやりとりをしていると後ろの方から「おーい」と声が聞こえてくる。
振り返ってみると蒼先輩としーちゃん、それからお巡りさんまでもがやってきていた。