他の人とデートしろなんて、本当にそんなこと思っているんだろうか。私は店長以外の男の人と何処かへ出掛けたり、遊んだりしたくないから制服デートがしたいって言ったのに。
店長は私が誰とどうなったっていいんだ。私のことなんて、全然気にしてない。
大人だから。
「大人ってなんだー!」
「うわぁ! 吃驚した!」
私が勢いで腕を広げた瞬間に直ぐ側でそんな声が聞こえてきた。へ?と振り返るとそこには驚いた表情をしている蒼先輩の姿があった。
「わぁ! 蒼先輩すみません! お怪我は!?」
「大丈夫です、何とか避けられたので。そんなことより何か悩み事ですか? 大きな声出して」
「えっと……」
というか一瞬蒼先輩敬語じゃなかった。紅先輩相手以外には珍しいなと目線を下に逸らすと彼が着ている高校の制服が目に入った。
そのときの意地というか、腹が立ったからとかもあったと思うけれど、悪知恵が働いてしまったことに私は後悔していない。
桐谷先輩は「まさか」と呆れたような表情を浮かべる。
「蒼先輩! 一つお願いがあるんですけどいいですか?」
「珍しいですね。期待に応えられるかは分かりませんが教えてください」
「はい、実はですね……」
爪先立ちをして蒼先輩に近付くと彼の耳元で私はその思い付いたことを口にする。
彼は私の提案に「え?」と驚きの声を上げた。
店長は私が誰とどうなったっていいんだ。私のことなんて、全然気にしてない。
大人だから。
「大人ってなんだー!」
「うわぁ! 吃驚した!」
私が勢いで腕を広げた瞬間に直ぐ側でそんな声が聞こえてきた。へ?と振り返るとそこには驚いた表情をしている蒼先輩の姿があった。
「わぁ! 蒼先輩すみません! お怪我は!?」
「大丈夫です、何とか避けられたので。そんなことより何か悩み事ですか? 大きな声出して」
「えっと……」
というか一瞬蒼先輩敬語じゃなかった。紅先輩相手以外には珍しいなと目線を下に逸らすと彼が着ている高校の制服が目に入った。
そのときの意地というか、腹が立ったからとかもあったと思うけれど、悪知恵が働いてしまったことに私は後悔していない。
桐谷先輩は「まさか」と呆れたような表情を浮かべる。
「蒼先輩! 一つお願いがあるんですけどいいですか?」
「珍しいですね。期待に応えられるかは分かりませんが教えてください」
「はい、実はですね……」
爪先立ちをして蒼先輩に近付くと彼の耳元で私はその思い付いたことを口にする。
彼は私の提案に「え?」と驚きの声を上げた。