「しーちゃんは絶対に対人恐怖症を克服します!店長はそれを応援したいとか思わないんですか!?」
「応援したいって思うよ。ていうか何で宇佐美さんとの面接なのに小野さんがいるの?」
「私がしーちゃんを連れてきたからですよ!」
目の前でバチバチと意見を交わす私たちに間のしーちゃんがオドオドとしていた。
「厳しいこと言うかもだけど、面接っていうのはその人を雇ってウチに利益が出るのか考えることだよ。誰でも何でも雇っていいって話じゃない」
「店長、私にバイトの勧誘任せてくれましたよね。だったら私が連れてきた子を雇うべきです」
「それは小野さんのことを信頼してだよ。小野さんだったらもしかしたら良い人を連れてきてくれるかもしれないって」
「じゃあ!」
私はしーちゃんの肩を持つと、
「しーちゃんは私が見つけました! だから、責任取って彼女を雇うべきです!」
私がそう言い切ると流石の店長も呆気に取られて返す言葉もなかったのか、暫く黙り込んでしまった。
確かに店長の言うことは全部正論だと思う。普通のお店だったら対人恐怖症の女の子を雇うなんてことは絶対しない。
でもこの店なら、と私は思った。このままだとしーちゃんは自分のコンプレックスを克服する機会なく社会人になってしまうかもしれない。店長がいるこのお店ならきっとそんなしーちゃんを助けられると思った。
そう思ったから、私は彼女をここまで連れてきたんだ。
「応援したいって思うよ。ていうか何で宇佐美さんとの面接なのに小野さんがいるの?」
「私がしーちゃんを連れてきたからですよ!」
目の前でバチバチと意見を交わす私たちに間のしーちゃんがオドオドとしていた。
「厳しいこと言うかもだけど、面接っていうのはその人を雇ってウチに利益が出るのか考えることだよ。誰でも何でも雇っていいって話じゃない」
「店長、私にバイトの勧誘任せてくれましたよね。だったら私が連れてきた子を雇うべきです」
「それは小野さんのことを信頼してだよ。小野さんだったらもしかしたら良い人を連れてきてくれるかもしれないって」
「じゃあ!」
私はしーちゃんの肩を持つと、
「しーちゃんは私が見つけました! だから、責任取って彼女を雇うべきです!」
私がそう言い切ると流石の店長も呆気に取られて返す言葉もなかったのか、暫く黙り込んでしまった。
確かに店長の言うことは全部正論だと思う。普通のお店だったら対人恐怖症の女の子を雇うなんてことは絶対しない。
でもこの店なら、と私は思った。このままだとしーちゃんは自分のコンプレックスを克服する機会なく社会人になってしまうかもしれない。店長がいるこのお店ならきっとそんなしーちゃんを助けられると思った。
そう思ったから、私は彼女をここまで連れてきたんだ。