Next morningー午前中。

オレはアサミのnumberを
知らないせいで、
しぶしぶ
ハジメのgallery staff、ダレンに
callした。

「イリュージョニスト・ケイだ。
アサミにmessageを。
lunch timeにmagicを披露する。
Japanese gardenだ。
ダレン達も、ぜひに。どうだ?」

Sharrock ハジメいわく、
stay中は ダレンを receptionに
しとけ! だったからな。

『イリュージョニスト・ケイは、
アサミ姫と、どいう関係でしょう
そもそも、個人的にmagicを
彼女に披露し、尚且つランチを
共にするのですか?何故に?』

telephoneから聞こえたのは、
不機嫌な
ダレンの声だぞ!ハジメ!
staffのsmile trainingぐらい
しとけ!厄介だ。

「なに No problemだヨロシク」

ケイは面倒そうに、電話を
切り上げ、早々に切って。
ペントハウスに備えつけた
PCからmailを流す。

「ん?昔にもexchange、、
あったな、。When?」

ランチタイムのmagicに
使う物品と配置を、
設置場所の日本庭園へ指定して
協力企業研究所
海外準備室を 宛先に送信。

仮初めの宿である
ペントハウスのデスクには
PCの横に、
シックなグレーブラックの
達磨が鎮座していて、

ケイはその達磨を
撫でると 思い出した。


『ーカイザー王子は、
本校の生徒に、どいうつもりで
あのようなハラスメントを
働いたのですか? そもそも
友好交流でのダンスパートナー
ですのよ?接待ダンスとでも?』


それは、マユのセリフだった。

このペントハウスを ケイに
用意してくれた
西の財閥一族の娘 マユ こと

住之江 繭子。

捜索の協力者 マユとの初迎合の
手厳しい台詞は忘れようもない。


「あのschoolは、、
シチリアを想わせるplaceだ」

南地中海洋式 のベージュ煉瓦壁に
赤瓦のシンメトリーゴシック。

木々のグリーンと相まって
修道院のような佇まいは

「ladyの Secret garden か。」

10年前、
インターナショナル
フレンドシップ交流として、
当時在籍をしていた
シンガポールの
ミドルスクールメンバーと
この国に訪れたケイは、

観光をしたKOBEと
あるミッションスクールでの
出来事に思いを馳せて、

「Oi!オレ!あの時から 、、
can't say ゴメンナサイか?」

そうだ、あの時マユに、

『はあ?!華ねえさまに
直接謝罪するから逢わせろ?
このタコが! 世迷い言を
吐くようなら
一昨日きやがれ スケベ王子!』

Get kicked out されたきりだ。
オジョウサマをキレさせた
Curseか?

次の年もフレンドシップ交流の
メンバーに名乗りを上げて
意気揚々と来日した
ケイを迎えた
スパニッシュミッションの
学舎には、

もう 前の年に
ダンスパートナーをつとめた
西山 莇美 の姿はなかった。


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「アサミ!!マイガッ!これは
ミラージュ、Why??」

ギャラリースタッフの1人で
ダレンの同僚ケイトウの
狼狽える 言葉がスモークの
向こうから聞こえる。

「騒ぐなケイトウ。スモークだ」

そのまた 向こうにいるだろう
ダレンの声。
そう 日本庭園の茶室に仕掛けた
スモーク!!

「ダレン!NO!
エマージェンシーレベルですわ」

ハハ、確かに、
チャシツに入るなり、突然
mallageだからな。

ケイは、霧と化したスモークに
己の姿を隠して
アサミと約束した
ツアーへの 報酬マジックを
スタートさせる合図を
アシスタントに送った。

昼の 日本庭園。

前後不覚、視界不明瞭
濃霧の空間に、
いつくもの人影。

人影のマッピングが取り囲んで
予想通り、ゲストはギョッする。

視界が奪われ鼻を くすぐる
深い薫りが強くなる。

Sandalwood
「白檀の薫り」をアロマに
薫らせた。

この旅で来ている、護衛が
スリンー竹笛ーの
高く細い音色を響かせる。

パタタと、 扇をあおいで
空気の流れを作れば、

霧が 左右に別れ、
庭園に ケイがすくッと立つ。
黒のローブ姿は修道士。

しかも、その傍らには
ギロチン台があるのだから
驚くだろう?

笛を、回して
ギロチンを回れば
一輪の『桔梗花』を 手に出す。

Everlasting love
変わらない愛を意味する
花だ。

でも、
銀光りする、ギロチンの歯に
当てれば
『桔梗花』が、ポトリと落ちる。

なぜか わかるか?アサミ。

霧の世界に
『桔梗花』の 青紫が目に残る。

辺りにまた、霧が上り始め
ケイは自分の首に
赤い布を巻き付け静かに、
屈んで
ギロチンの首置きに 自分の顔を
置くと、横笛を奏でる。

間髪入れずに、 ギロチンの歯が
『ダン!!!』「ひっ」
と、落ちた。
そこに頭すでになく。
首の辺りに
巻かれた 赤い布より、
上には 空間がある。

ケイの頭は
首置きに乗ったまま 頭と胴体が
切られ離れて見えるだろう。

首なしのローブ体に、
グリーンのレーザー光線が
首なし体から
発光されて、さざめいた。


オレは、きっと出逢った時から
心のままに動いて
間違いを起こした。


再び首なしの体に、切られた
ケイの頭を近づけると
グリーンの光が放たれ

また濃い霧に覆われての笛の音。

『ブアッ!』

茶室に 爆風が吹き込ませ
スモークとギロチンを
吐けさせる。

これで
『桔梗花』を胸にあて、
礼のポーズをする
ケイの姿で フィニッシュ。

茶室に、足を踏み入れたとたん
修道士に扮したケイがつくる

霧の断罪
イリュージョンだったのだ、、。


声を上げるところでは
ない 3人を前に、
まるで何もなかったように
ケイは
ランチの用意を合図して

ダレンに 電話口で聞かれた
問いに 答える。

「アサミさん には、パーソナル
コンダクターをお願いしたのです
ダレンさんに話すべきでしか?」

そう答えたケイの言葉を
聞いたダレンの反応は意外に、

「貴方は、どうも好きに
やり過ぎるようだ。皆、日常の
仕事があるのだから、普通に
然るべき会社にでも、頼まれる
が良いのではないだろうか?」

硬い拒絶だ。

ケイは何故かダレンから
手厳しくされる 理由を考え、
ムカつくのを押さえながら
笑みを湛えて

「I see、however 初めて 会った
アサミさんに助けられました。
信用する人のリードを 希望する
のは、ダメでしたか。」

応戦した。

そう何度も心に任せて
動く間違いはもうしない。
つもりだ。

「なるほど。其処まで仰有る
なら、ほんの8日9日程の滞在。
すぐ自国に戻るのだろうなら
口出しは止めましょう。」

なのに
ダレンは意外にケイを 正攻法に
抉ってきた。

言いたい事は I know it だ。

「アサミが迷惑なら『ケイヤク』
無しにしても、いい。」

ケイは、食事を終えて、
ケイトウと ダレンが 茶室を
出た瞬間、
後に続いて 部屋を出ようとする
アサミの手を引く。

ダレンの 言うことはな、
正しいのだろう。
9日もすれば、オレは 国に帰る。

今、NOと言われれば、、
アキラメル?

すがるように ケイが アサミを
見れば

「『ケイヤク』した、から、
やります。
イリュージョニスト・ケイ。」

アサミが応えた。ほらなら、

「アリガトウ。次は『オンセン』
に、行きたい。ヨロシク。」

時間をくれ。神よ。
アキラメルなら
Don't look for years!
10年も拗らせないだろうが!