「まず、perfect crimeは情報屋。メンバーは今のところ俺を含めて四人で全員高校生御曹司。俺は三代目リーダーにあたるな。
大体は悪いことする人たちを情報を使って懲らしめるのが俺らの目的。
そのために、ありとあらゆる組織から情報を得る必要があるよね?
だから、組織に潜り込んだり、ちょっと何人か痛めつけたりするの。
…あ、詩織ちゃんにも手荒なこと、頼むかもしれないから。そこは知らなかったとか言わないでね。
どう?やってくれそう?」
そんな危険なこと、やりたくないです。
それが私の本音。だけど、お母さんにああやって言われたときから、私の答えの選択肢は結局一つしかない。
「…やります。」
私の言葉に声色を変えずに神楽さんは、
「そう?ありがとう。歓迎するよ。」
と言う。まるで、私が入ることがわかっていたように聞こえた。その声は本当にありがとうと思っているようには到底思えなかった。
この人と話すのなんか怖いなぁ。
違う人と話したい。そのとき、私は一人の顔が浮かぶ。
いるじゃないか。一人。『perfect crime』の人間で聞きたいことがある人。
「あの、話遮る形になるんですけど、花房くんいますか?」
私は彼の名を口にする。
「ん?あぁいるよ。代わろうか?」
「はい、お願いします。」
神楽さんはすぐに代わってくれた。「…もしもし?」と受話器越しに花房くんの声がした。
「あ、花房くん。私聞いときたいことがあるの。」
「…何?」
花房くんは今にもあくびが出そうな声だった。
私はそんな彼のことなど構わずに、
「…何企んでるの?」
今日の昼間からずっと聞きたかったことを問う。
「…企んでるって?」
はぐらかしてくる花房くん。電話だから顔は見えないけど、きっと笑っている。
「だから、その…可愛くない私に可愛いとか、そういうこと言うなんて、何か企んでるとしか考えられないっていうか…。」
ついつい熱くなっていたが、なんとなくあのときのことを説明するのは恥ずかしくて最後はゴニョゴニョと言葉にした。
すると、いつものようなクククッという笑いではなく、吹き出すような、ぶはっという笑いが受話器越しに聞こえてきた。
「もう!何がおかしいのよ!」
「悪りぃ悪りぃ。だってそんなに俺のこと考えてくれてるとか思わなくてさ。…よく聞いとけ、七桜。
俺は可愛いと思った子にしか可愛いって言わないから。」
…え?
ついつい受話器を落としそうになりながらも、顔を赤く染めるだけでとどまる。
な、なんで、そんな恥ずかしいこと平然と言えるの?
可愛い、可愛いって…。なんなの?花房くんは女たらしなの?
ただ焦る私に、花房くんはクククッと笑って、
「ほら、どうせ、今も顔赤いんでしょ?ほんと可愛い。」
まだ攻める。追い討ち?私男性耐性ないんだから…。
「お嬢。」
そんな私に葵が声をかける。このまま二人の会話だったなら死んでしまいそうだったから助かった。
「電話の相手、花房くんですよね?代わってもらえませんか?」
「あ、そうだったね。いいよ。ハイ。」
私は、受話器を葵に渡す。
そのとき葵の顔はいつも通り笑顔だった。
「お嬢はキッチンで桜餅でも食べていてください。積もる話も多いので。」
「?うん。わかった。」
どうしたんだろ?葵。
というか、いつのまに、そんなに仲良くなったの?
まぁ、でも、ずっと私といるよりかは同性の友達といた方が刺激的だよね。
いいことだと思いながら、キッチンに向かった。
確か、あの桜餅、有名店のやつだよね?やっほーい。楽しみだー。
大体は悪いことする人たちを情報を使って懲らしめるのが俺らの目的。
そのために、ありとあらゆる組織から情報を得る必要があるよね?
だから、組織に潜り込んだり、ちょっと何人か痛めつけたりするの。
…あ、詩織ちゃんにも手荒なこと、頼むかもしれないから。そこは知らなかったとか言わないでね。
どう?やってくれそう?」
そんな危険なこと、やりたくないです。
それが私の本音。だけど、お母さんにああやって言われたときから、私の答えの選択肢は結局一つしかない。
「…やります。」
私の言葉に声色を変えずに神楽さんは、
「そう?ありがとう。歓迎するよ。」
と言う。まるで、私が入ることがわかっていたように聞こえた。その声は本当にありがとうと思っているようには到底思えなかった。
この人と話すのなんか怖いなぁ。
違う人と話したい。そのとき、私は一人の顔が浮かぶ。
いるじゃないか。一人。『perfect crime』の人間で聞きたいことがある人。
「あの、話遮る形になるんですけど、花房くんいますか?」
私は彼の名を口にする。
「ん?あぁいるよ。代わろうか?」
「はい、お願いします。」
神楽さんはすぐに代わってくれた。「…もしもし?」と受話器越しに花房くんの声がした。
「あ、花房くん。私聞いときたいことがあるの。」
「…何?」
花房くんは今にもあくびが出そうな声だった。
私はそんな彼のことなど構わずに、
「…何企んでるの?」
今日の昼間からずっと聞きたかったことを問う。
「…企んでるって?」
はぐらかしてくる花房くん。電話だから顔は見えないけど、きっと笑っている。
「だから、その…可愛くない私に可愛いとか、そういうこと言うなんて、何か企んでるとしか考えられないっていうか…。」
ついつい熱くなっていたが、なんとなくあのときのことを説明するのは恥ずかしくて最後はゴニョゴニョと言葉にした。
すると、いつものようなクククッという笑いではなく、吹き出すような、ぶはっという笑いが受話器越しに聞こえてきた。
「もう!何がおかしいのよ!」
「悪りぃ悪りぃ。だってそんなに俺のこと考えてくれてるとか思わなくてさ。…よく聞いとけ、七桜。
俺は可愛いと思った子にしか可愛いって言わないから。」
…え?
ついつい受話器を落としそうになりながらも、顔を赤く染めるだけでとどまる。
な、なんで、そんな恥ずかしいこと平然と言えるの?
可愛い、可愛いって…。なんなの?花房くんは女たらしなの?
ただ焦る私に、花房くんはクククッと笑って、
「ほら、どうせ、今も顔赤いんでしょ?ほんと可愛い。」
まだ攻める。追い討ち?私男性耐性ないんだから…。
「お嬢。」
そんな私に葵が声をかける。このまま二人の会話だったなら死んでしまいそうだったから助かった。
「電話の相手、花房くんですよね?代わってもらえませんか?」
「あ、そうだったね。いいよ。ハイ。」
私は、受話器を葵に渡す。
そのとき葵の顔はいつも通り笑顔だった。
「お嬢はキッチンで桜餅でも食べていてください。積もる話も多いので。」
「?うん。わかった。」
どうしたんだろ?葵。
というか、いつのまに、そんなに仲良くなったの?
まぁ、でも、ずっと私といるよりかは同性の友達といた方が刺激的だよね。
いいことだと思いながら、キッチンに向かった。
確か、あの桜餅、有名店のやつだよね?やっほーい。楽しみだー。