そして、その関係は今でも変わらずに続いている。まるで、私達の関係に終わりは無いかのように。
「 また、その変なあだ名で呼ぶー。ゆー坊って、変なあだ名を付けるの好きだよねー。」
「 いやいやいやいや!そっちこそ、人の事、言えないんだからね!」
「 え?だって、僕は、ゆー坊に愛を込めて言ってるから良いんだよ?」
「 朝から、そんな事、言うのマジでやめて。」
「 何~?もしかして照れてるの~?」
「 て⁉照れてなんかないし!!」
「 ゆー坊、か~わい~。」
「 ハイハイ。」
と、朝からこんな会話をしながら始まるのが、この季節の定番。居心地が良く、心がほっと温まるから、私はこの時間が好きだ。だけど、最近めちゃくちゃ、「可愛い」と言う。それだけは、本当にやめて欲しい。今まで、そんな事、言われたことが無いから慣れてない。それを知ってなのか、私が顔を赤くして照れている姿を見ては楽しんでいる。どうにかして、やめさせたいけど方法が見つからない。と、悩みながら授業を受けていると、もう昼休憩になっていた。ヤバイヤバイ!!出遅れた!!一人になっちゃう!!こういう時は、イイ太郎!と、思って後ろを向いたけど、いなかった。どこに行ったんだろう…と教室を見わたしたら、もうクラスの何人かの男の子達といた。イイ太郎は、見た目はガリ勉だけど、根は、かなりヤンチャな男の子だから、中学生の時も、いつも周りに必ず何人か人がいた。男の子も女の子も。そうだよねーと思いながら自分の席に座ろうとしたら、イイ太郎の後ろの席の女の子が一人でお弁当を食べていた。私は、誰でも、一人は寂しいものなんだと思っていたから、一人で堂々と食べている姿を見て、強いなと思った。
 でも、せっかくだし声を掛けてみようかなと自分の手をぎゅっと握って、初対面の人に声を掛ける時の、このドキドキ感は、いつまでも慣れないもんだなと思いながら