魔女になって、最初の朝を迎えた。そして、今日は、金曜日だ。依頼内容が届く日だ。少しワクワクしながら、学校に行った。昇降口で、自分の上靴を出していると、
「 青木さ~ん。ちょっと良い?」
と、板倉先生に言われた。私は、来た!と、思った。連れていかれるのは、職員室だと思っていたけど、空き教室だった。
「 はい。くれぐれもバレないように、家で見るように。」
と、だけ言って、私に便箋を渡して、出て行った。手元に、たったの一枚だけの便箋を残して。すぐに、鞄に入れ、チャックを占めたけど、たったの一枚だけなの!?少なくない!?と、思ったけど、少ない方が良いんだよね。と思いながら、教室に入って、自分の席に座って、後ろを振り向くと、いつもはうるさい、イイ太郎が静かに本を読んでいた。というのは、見栄え。イイ太郎が、本を読んでいる時は、何かを考えとぃる時。それを知っているのは、私だけなんだけどね。だから、声を掛けなかった。でも、イイ太郎の後ろにいる雪と目が合ったから、お互いに手を振った。話そうと思ったけど、チャイムが鳴ったから前を向いた。話せなかったな~と思いながらも、イイ太郎が心配だな~と思った。