戸の向こうにいたのは17歳くらいの青年で、ひょろりと細くて、目はパッチリ、まつげも長くて整った顔立ちをしている。
が、なぜか泣いていた。
顔をゆがませボロボロと大きな両目から絶え間なく涙があふれ出し、しまいには鼻水まで出てきた。
男は無表情で青年を一瞥してから音もなく立ちあがった。
座っていたから気がつかなかったが、この男随分背が高い。
濃いブルーの羽織袴が少し短いのか、足首がしっかり見えてしまっている。
男はのこりと玄関戸へ歩み寄ると無言で静かに戸を閉めた。
そしてまるで何事もなかったかのように再び同じ場所へ戻ると、紙人形を作りだした。
しばらくの静寂もなく、再び開け放たれる玄関戸。
男はうっとうしそうに眉をよせて視線を向けた。
「閉めるこたぁねぇだろ!」
さっきまで怒っていた青年が目を吊り上げて怒り、ズカズカと部屋に入ってくる。
「誰だお前は」
「井原だよ! 井原幸祐! お前の仕事仲間だろ!」
「そんなもの俺は知らん」
が、なぜか泣いていた。
顔をゆがませボロボロと大きな両目から絶え間なく涙があふれ出し、しまいには鼻水まで出てきた。
男は無表情で青年を一瞥してから音もなく立ちあがった。
座っていたから気がつかなかったが、この男随分背が高い。
濃いブルーの羽織袴が少し短いのか、足首がしっかり見えてしまっている。
男はのこりと玄関戸へ歩み寄ると無言で静かに戸を閉めた。
そしてまるで何事もなかったかのように再び同じ場所へ戻ると、紙人形を作りだした。
しばらくの静寂もなく、再び開け放たれる玄関戸。
男はうっとうしそうに眉をよせて視線を向けた。
「閉めるこたぁねぇだろ!」
さっきまで怒っていた青年が目を吊り上げて怒り、ズカズカと部屋に入ってくる。
「誰だお前は」
「井原だよ! 井原幸祐! お前の仕事仲間だろ!」
「そんなもの俺は知らん」