そういえば、前にこう言ってた気がする。 『その人の感情が見える時、その人は感情の色におおわれてるんだよ』 それなら今はもうバレてしまっているかもしれない。 「和香、僕ね。ずっと和香のことが好きなんだ。もし良ければ、──僕と付き合ってくれませんか?」 そう問えば、彼女はこれが夢じゃないかどうか頬をつねったり、何度も瞬きしてみたりと確認していた。