ミコトさんとも心の距離を縮められたような気がする。

 もしかしたら、私の片思いかもしれないけれど。

 それでも、ミコトさんが最後の一滴まで私の淹れたハーブティーを飲んでくれたことに、心がじいんとした。

 すごく充実した1日を過ごすことが出来た。

 部屋に戻ると目に入ってくる。

「あ、あれ……?」

 短刀を閉まっている場所から光が漏れている。もしかして……。

 高鳴る胸で、その扉をゆっくりと開けていく。

「あ……光ってる」

 外を見ると夜はもう更けていて、今からあの山に行くのは流石に尻込みをする。