「あなた、もし人間界に帰られることになったら、行ってしまうんでしょう?」

「……そうですね」

「キキョウはきっと、寂しい思いをするわね」

 それはキキョウさんだけじゃなくて、私も同じだ。ずっとずっとキキョウさんといる未来を描けるならばそうしたい。
 
 それに、キキョウさんだけじゃない、カイさんやハトリさんたちとももっともっと一緒に居たい。

「ミコトさんがいるじゃないですか」
 
 本当の気持ちは言うべきじゃない。心の中にしまっておくのが良い。

「私は……まあ、そうね。今度、遊びに来てよ。私が何かお菓子でも作ってあげるわ」

「わあ、嬉しいです。ありがとうございます」