十数分後。

「はいよっ」

「ありがとうございます」

 運ばれてきた料理を見ると、焼き魚に具だくさんのお味噌汁、お浸し、おにぎり、漬物、と和食の定番といったものが並べられていた。

「美味しそうです」

「ここのカフェはね、ハーブティーと和食を出しているんだよ。ヘルシーで女性に人気なんだ」

 確かに、店内を見渡すとほとんどが女の人で、中にはカイさんを見て顔をほんのりと染めている人もいた。

「それでは早速、いただきます」

 まずはお味噌汁を一口。

 豆腐と大根と人参と油揚げが入っていて、大根のシャキシャキした食感が美味しい。味噌の香りにほっとしてしまうのはきっと、日本人だからかな。

 お米は色がついていて、穀米が混ざっていて、噛めば噛むほど甘さが増す。中には梅干しが入っていて、その梅干しもほんのりと甘さがあって、お米によく合う。

 お魚は鮭、かな?

 塩がほんのり効いていて、お魚の素材の味もしっかりとしている。

「本当に美味しいですっ」

「でしょう? ああ見えても、料理はうまいんだよね、カイ」