「ふーん」
叔父から、何とも捉え難い声が聞こえた。
隠蔽失敗したのか?!
変な汗がでてくる。不安で、やばい。泣きそうだ。
「ヴィリバルト、鑑定はどうだったんだ」
「魔属性は火・風・土・水・無だよ」
「光・聖属性はないのか」
「ないよ。代わりに幸運者の称号付きで、運値が200だよ」
「運値200?!」
あれ? 期待と違う反応。
魔属性の数で多少驚くかなと思っていたが、追加属性の確認がありました。
しかも上級属性の聖が含まれている、まさかの展開です。
いやはや選択属性間違えたか?
だけどアーベル家は、火属性を多く輩出する名家である。
上級属性を選択するなら炎と考えていたが、何故聖なのか?
んん……。わからない。
ただ、隠蔽スキルは上手く仕事をしてくれたようだ。
ホッと、一安心で終了したかったが、運値でその反応は想定外だ。
称号ですんなり受け入れられると思っていた。何がいけなかったんだ。
父上が驚きのあまり、俺たちに急接近していた。
近い近いですよ、父上!
「落ち着いて兄さん」
「わるい」
「あくまで推測だけど幸運者の称号が、運値に影響していると考えるよ。幸運者の説明は『最強運を持つ者に与えられる称号』とあるからね」
「そう……か」
「兄さん、驚くのはまだ早いよ」
「まだなにかあるのか?!」
「落ち着いてくださいね、魔力値が50でした」
「なんだって!」
「この理由はわかりません。お手上げです」
あれ? あれれ? 魔力値50ってまずった?!
叔父さん、お手上げって、何らかの理由を推測してください。お願いします!
空気がすごーーく重い気がする。
あっ! おっ、おれ、Lvやステ値の平均に魔力値上乗せしたけど、初期ステ値調べてないわーー…………。
うおぉーー。やっちまった感ハンパねぇーー!
「まぁ難しい顔して、ギル、ギル? 聞こえてないわね」
「衝撃だったんだと思うよ。この顔は何を言っても無駄ですよ」
「そうね、ヴィリー鑑定は以上かしら」
「さすが義姉さん、少しも動揺はしてないね。それとも想定の範囲内だったのかな」
「あらすごく驚いているわよ。でもそうね、ジークは私にとって特別だから、何を聞いても受け入れられるわ」
母上の登場で場の空気が和らぐ。
まさかの初期ミスをする息子ですが、優しく包み込んでください。
叔父よ。今すぐ母上に俺を渡しなさい。渡せぇーー。
「なるほど。あとは身体スキルですね。毒・麻痺・闇・呪・状態異常の耐性を取得している。これは義姉さんが頑張ったからだね」
「そう! ジークに耐性スキルがついたのね! 嬉しいわ」
「耐性スキルは取得するのが難しいスキルだからね」
「耐性スキルがついていたのか」
おお。父上、再起動!
フリーズするほどの衝撃を与えてしまい、申し訳ないです。
猛省中です。
今後このようなことはないよう、精進します。
「早い復活だね。もう少し掛かるかと思っていたよ」
「わるい。公表の件を考えていた」
「そう。兄さんは公表しないと断言していたけど、考えが変わったんだね。私はジークのためにも公表するべきだと思うよ」
「覚悟は決めた。全力でジークベルトを守る!」
あれ? 雲行きが怪しくなっていませんか。
公表することで、父上が覚悟するようなことが俺に生じるんですか。
全力で守っていただけるのは、大変有難いんですが、トラブルが判明しているなら公表やめましょうよ。
「兄さん、別に全てを公表しろとは言ってないよ。魔属性だけ公表すればいい」
「だが」
「公表はあくまでも任意だ。さきのゲルトの件で、注目度は高いだろう。だけど魔属性の適応数だけで満足するよ。誰も魔力値や運値の異常に気づく者なんていないし、アーベル家の公表を疑う者はいないよ。心配なら私が『守り』の魔法でジークを鑑定できないようにするよ」
「それはそうだが、万が一のことを考えれば」
「わざわざ騒動を増やす要因を作らなくていいよ。それに成長すればLvなどで誤魔化しがきくし、称号もその際ついたことにすればいい」
「ギル、私もヴィリーの意見に賛成よ。魔属性だけの公表でいいと思う。他のことは、今ここにいる三人だけの秘密にすればいいわ」
「リア」
「ジークを騒動に巻き込みたくないわ。ゲルトを守れなかったことを今も後悔しているの」
「魔属性の適応数だけでも魔術省は動くよ。だけど問題はない。魔属性は当時の私と同じだから、対応を父さんに聞けばいいよ」
「父上にか」
「上手く対応すればゲルトみたいにはならない。珍しいよね、父さんがこの場に出席しないなんて」
「お義父様たちは、魔法都市国家リンネに滞在されているわ」
「リンネにかい? 最近はよく国を離れているけど、また遠い場所へ行ったね」
「国王に代わり臨時の特派大使として訪問している。賓客だと喜んで二つ返事だった」
俺から祖父母の話に変わった。
話の流れから、魔属性のみ公表ってことでいいのか。
魔力値と運値は、異常値だったんですね。
叔父は、Lvが上がれば誤魔化しがきくと言っていたが、俺には成長促進があるので、隠蔽スキルに頑張ってもらおう。
初期ステ値を調べ忘れて、勘違いして本当にすみませんでした。
叔父から、何とも捉え難い声が聞こえた。
隠蔽失敗したのか?!
変な汗がでてくる。不安で、やばい。泣きそうだ。
「ヴィリバルト、鑑定はどうだったんだ」
「魔属性は火・風・土・水・無だよ」
「光・聖属性はないのか」
「ないよ。代わりに幸運者の称号付きで、運値が200だよ」
「運値200?!」
あれ? 期待と違う反応。
魔属性の数で多少驚くかなと思っていたが、追加属性の確認がありました。
しかも上級属性の聖が含まれている、まさかの展開です。
いやはや選択属性間違えたか?
だけどアーベル家は、火属性を多く輩出する名家である。
上級属性を選択するなら炎と考えていたが、何故聖なのか?
んん……。わからない。
ただ、隠蔽スキルは上手く仕事をしてくれたようだ。
ホッと、一安心で終了したかったが、運値でその反応は想定外だ。
称号ですんなり受け入れられると思っていた。何がいけなかったんだ。
父上が驚きのあまり、俺たちに急接近していた。
近い近いですよ、父上!
「落ち着いて兄さん」
「わるい」
「あくまで推測だけど幸運者の称号が、運値に影響していると考えるよ。幸運者の説明は『最強運を持つ者に与えられる称号』とあるからね」
「そう……か」
「兄さん、驚くのはまだ早いよ」
「まだなにかあるのか?!」
「落ち着いてくださいね、魔力値が50でした」
「なんだって!」
「この理由はわかりません。お手上げです」
あれ? あれれ? 魔力値50ってまずった?!
叔父さん、お手上げって、何らかの理由を推測してください。お願いします!
空気がすごーーく重い気がする。
あっ! おっ、おれ、Lvやステ値の平均に魔力値上乗せしたけど、初期ステ値調べてないわーー…………。
うおぉーー。やっちまった感ハンパねぇーー!
「まぁ難しい顔して、ギル、ギル? 聞こえてないわね」
「衝撃だったんだと思うよ。この顔は何を言っても無駄ですよ」
「そうね、ヴィリー鑑定は以上かしら」
「さすが義姉さん、少しも動揺はしてないね。それとも想定の範囲内だったのかな」
「あらすごく驚いているわよ。でもそうね、ジークは私にとって特別だから、何を聞いても受け入れられるわ」
母上の登場で場の空気が和らぐ。
まさかの初期ミスをする息子ですが、優しく包み込んでください。
叔父よ。今すぐ母上に俺を渡しなさい。渡せぇーー。
「なるほど。あとは身体スキルですね。毒・麻痺・闇・呪・状態異常の耐性を取得している。これは義姉さんが頑張ったからだね」
「そう! ジークに耐性スキルがついたのね! 嬉しいわ」
「耐性スキルは取得するのが難しいスキルだからね」
「耐性スキルがついていたのか」
おお。父上、再起動!
フリーズするほどの衝撃を与えてしまい、申し訳ないです。
猛省中です。
今後このようなことはないよう、精進します。
「早い復活だね。もう少し掛かるかと思っていたよ」
「わるい。公表の件を考えていた」
「そう。兄さんは公表しないと断言していたけど、考えが変わったんだね。私はジークのためにも公表するべきだと思うよ」
「覚悟は決めた。全力でジークベルトを守る!」
あれ? 雲行きが怪しくなっていませんか。
公表することで、父上が覚悟するようなことが俺に生じるんですか。
全力で守っていただけるのは、大変有難いんですが、トラブルが判明しているなら公表やめましょうよ。
「兄さん、別に全てを公表しろとは言ってないよ。魔属性だけ公表すればいい」
「だが」
「公表はあくまでも任意だ。さきのゲルトの件で、注目度は高いだろう。だけど魔属性の適応数だけで満足するよ。誰も魔力値や運値の異常に気づく者なんていないし、アーベル家の公表を疑う者はいないよ。心配なら私が『守り』の魔法でジークを鑑定できないようにするよ」
「それはそうだが、万が一のことを考えれば」
「わざわざ騒動を増やす要因を作らなくていいよ。それに成長すればLvなどで誤魔化しがきくし、称号もその際ついたことにすればいい」
「ギル、私もヴィリーの意見に賛成よ。魔属性だけの公表でいいと思う。他のことは、今ここにいる三人だけの秘密にすればいいわ」
「リア」
「ジークを騒動に巻き込みたくないわ。ゲルトを守れなかったことを今も後悔しているの」
「魔属性の適応数だけでも魔術省は動くよ。だけど問題はない。魔属性は当時の私と同じだから、対応を父さんに聞けばいいよ」
「父上にか」
「上手く対応すればゲルトみたいにはならない。珍しいよね、父さんがこの場に出席しないなんて」
「お義父様たちは、魔法都市国家リンネに滞在されているわ」
「リンネにかい? 最近はよく国を離れているけど、また遠い場所へ行ったね」
「国王に代わり臨時の特派大使として訪問している。賓客だと喜んで二つ返事だった」
俺から祖父母の話に変わった。
話の流れから、魔属性のみ公表ってことでいいのか。
魔力値と運値は、異常値だったんですね。
叔父は、Lvが上がれば誤魔化しがきくと言っていたが、俺には成長促進があるので、隠蔽スキルに頑張ってもらおう。
初期ステ値を調べ忘れて、勘違いして本当にすみませんでした。