ネットに書き込まれた単なる冗談が、現実になることなんてことがあり得るだろうか。

古今東西、都市の主要建造物がロボ化するという話は、そこかしこに見受けられる。

火のないところに煙は立たぬとは、まさにこのことだ。

ここだけの話、都庁だけではない。

国会議事堂もサンシャイン60も東京タワーもスカイツリーも、横浜ランドマークタワーだってロボ化する。

それを全てくだらない冗談とねじ伏せてきたのが我々の部隊だ。

富士山の河口は秘密基地への入り口だし、裾野に広がる広大な樹海の下には、第二の政府が存在する。

当たり前のような冗談を、誰が真に受ける?

緊急事態宣言が発動された。

部隊の活動は非常事態として、全ての指揮は隊長に委ねられる。

これがいつものように、外部のテロリストのようなものであったのなら、何を恐れることがあっただろう。

これまでも、神をも恐れぬその行為に、抹殺されてきた輩は数しれない。

それほど強固だったこの砦が、今まさに危機に瀕している。