「あのさ、プロジェクトは終わったけど、またこうして2人で飲みに来たいな」


安田の頬が赤いのは、お酒のせいか、それとも……。


「も、もちろん」


澄恵は恥ずかしくて安田の顔もまともに見ることができなかった。


安田はさっき触れ合った手を伸ばし、澄恵の手を握り締めた。


ぬくもりが澄恵へと伝わってくる。


全部を言葉にしなくても、2人の気持ちが通じ合った瞬間だった。


(やった!!)


澄恵の脳裏に久美や美穂や文音の悔しがる顔が一瞬浮かび、そしてすぐに消えて行ったのだった。



END