放送室から出た私たちは、こっぴどく怒られる……かと思いきや、すぐるの顔を見たとたん、先生たちは押黙ってしまった。


すぐるの父親がこの学校への援助をしているため、怒ることが出来ないことを最初から知っての罰だったのだ。


「こんな事に親の七光り使うなんて……」


「いいだろ。お陰で全校生徒に碧の気持ちを聞いてもらえたんだ」


「聞いてほしくてやったワケじゃない!!」


「でも……」


すぐるが立ち止まる。


なに?


「これで証言者ができた」