「新鮮さがなくなるって事だから、なにか新しい事をしてみたらいいんじゃないかな?」


ふと、思いついて、そう言った。


「新しいことって?」


「たとえば、いつものデートコースを変えてみるとかさ」


「デートコースねぇ……」


そう呟き、律は眉間にシワを寄せた。


「そんなに悩むこと?」


「だってさ、うちら学生だよ? 車もお金もないから、デートコースがいつも同じになるのって仕方ないと思うけど」