少しなみだ目で、律を見る。


すると、スッと律の顔から笑顔が消えた。


「碧……あんたマジ?」


その言葉に、私は一つ頷いた。


イジでも、歌ってみせてやる!!


「ちょっと、いいの!?」


律がすぐるに言うが、すぐるは無言のまま私を見ていた。


何を思っているのか、わからない瞳。


私は、思いっきり息を吸い込んだ――。