「碧、今からその歌歌って聞かせてよ」


「は……!?」


「忘れた、なんて言わせないからな」


スッと細められた目の視線が、私に突き刺さる。


「なになに? 碧が歌ってくれるの?」


私とすぐるの《ゲーム》を知らない律が、一人ではしゃいでいる。


すると、すぐるが教卓を指差した。


「あそこの上に立って、歌えよ」


教卓の上に……!?


そんなの、無理に決まってんじゃん!!