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それから、昼食は何事もなく進んでいった。


いつもと変わらぬ、お昼の風景にすぐるが入っただけでかなりキラビヤカになって見えるし、女の子たちの黄色い悲鳴も止まない。


でも、まだ妙な事を言い出す気配のないすぐるに、私はついコロッと警戒心を緩めてしまっていた。


「りっちゃんは、何の音楽が好き?」


すぐるに『りっちゃん』と可愛らしいあだ名で呼ばれた律は、一瞬頬を染めた。