『今日の昼休み、教室で大声で歌え。できなかったら、罰だ』


2度目の、ゲーム開始の合図だった。


私は教室の中をグルリと見回してみた。


今は途中の休み時間だから人が多いけど、昼休みになるとかなり減る。


けど……だからって大声で歌うなんて、そんな恥ずかしいことはできっこない。


「碧?」


ボーッとしている私に、律が首をかしげた。