え? 違うの?


「あの店だよ。行って来い」


そう言ってすぐるが指さしたのは……。


いかにも、《アタルトショップです》というようなピンク色の壁に、昼間だというのにキラキラと輝くネオン。


おまけに、猫耳をつけた女の子のイラストが『おいで』と誘っている。


「へ……?」


「あの店で、エロ本を5冊ほど買って来い。看板と同じ、猫耳ものな」


すぐるはそう言い、一万円札を私に手渡した。


は……!?


手に握らされたお金を見つめたまま、言葉を失う。


エロ本!?