「本当に、この部屋にあるの?」


「もちろんだ。透明な勾玉のキーホルダーが付いてる」


「勾玉ね」


「そう。今4時半だから、丁度5時までだ」


すぐるが、時計を確認して言った。


「うん。これなら出来そうな気がする」


頷く私に、すぐるがスタートの合図を出した。


すぐるはそんなに甘くない。


ということを、すっかり忘れていた――。