「山本碧さん」


「はい……」


「男女交際がダメだとは言いません。相手は森山家の長男ですし、あなたにとってとてもプラスになる相手だとも思います」


「はぁ……」


「ですが!」


バンッ!!


分厚い歴史の教科書で叩かれた教卓が、悲鳴を上げた。


「それが原因で妙な事をしたり、勉強に身が入らないのならば……」