「いやぁ! 本当に、そうだと思ったんだよね! だってさ、落ちてた手帳なんてわざわざ拾って届けないでしょう!? それなのに君は手帳を届けてくれたよね! 僕のために!!」
サラリ、サラリ、サラリ。
何度も前髪をかき上げるのは何アプローチなのか……。
しかし本人は自信満々でキラキラ笑顔を浮かべている。
「手帳が落ちてたら、普通拾うでしょ」
亜由が冷静な突っ込みを入れてくれて、ようやく我に返った。
「そ、そうだよ。届けるのだって普通でしょ」
そう言うと内田君はニヤリと笑って顔を近づけてきた。
思わず背をのけぞらせて距離をとる。
「そんなことはないよ? 僕は今まで何度か生徒手帳を落としているけれど、拾って届けてくれたのは久保さんが初めてなんだ」
サラリ……。
(あぁ、なるほど。それは拾った人が内田君の写真を見て届けるのをやめたんだ)
そう思っても声には出さなかった。
さすがにかわいそうかと思って。
サラリ、サラリ、サラリ。
何度も前髪をかき上げるのは何アプローチなのか……。
しかし本人は自信満々でキラキラ笑顔を浮かべている。
「手帳が落ちてたら、普通拾うでしょ」
亜由が冷静な突っ込みを入れてくれて、ようやく我に返った。
「そ、そうだよ。届けるのだって普通でしょ」
そう言うと内田君はニヤリと笑って顔を近づけてきた。
思わず背をのけぞらせて距離をとる。
「そんなことはないよ? 僕は今まで何度か生徒手帳を落としているけれど、拾って届けてくれたのは久保さんが初めてなんだ」
サラリ……。
(あぁ、なるほど。それは拾った人が内田君の写真を見て届けるのをやめたんだ)
そう思っても声には出さなかった。
さすがにかわいそうかと思って。